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三京証券の『ちょこっとコラム』では、証券投資に関連する様々な情報や、雑学に至るまで、コラム形式で分かりやすく解説していきます。証券投資初心者の方にも今後の参考にして頂ければ、幸いです。

2016年1月14日

第5回『世界の金利と為替を考える』

日本には「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがあります。
このことわざは、「風が吹くと桶がどこかに飛ばされてしまい、買い直さないといけなくなるので桶屋さんが儲かる…」という単純な意味ではありません。この意味するところは…、
①風が吹いて砂ぼこりが舞う → ②砂ぼこりが目に入り、目が不自由になってしまう人が増える  → ③目の不自由な人は生計をたてるために三味線を買う(昔、目が不自由な人は三味線弾きを職とした例があった) → ④三味線作りに使う猫の皮がたくさん必要になる → ⑤猫が少なくなる → ⑥ねずみが増える → ⑦ねずみが食べ物を入れてある桶をかじってしまう → ⑧桶の需要が増えて桶屋が儲かる…という事で、ひとつの事象が起こると巡り巡って意外なところに影響が出る事の例えです。連想ゲームのようで面白いですね。

この連想ゲームに近い動きは金融市場でも見る事ができます。というよりも金融市場は毎日が連想ゲームの下で動いているといっても過言ではありません。例えとして、ある国の金利と為替を例にとって考えてみましょう。一口に金利と言っても本当に色々とあるのですが、ここでは皆さんが銀行に定期預金をした時のイメージ程度で十分です。

仮にAという国が利上げを行った結果、A国の金利水準がその他の国に比べて相対的に高くなったとしましょう。すると運用面においてはA国の債券などの金融商品の魅力が高まり、海外投資家からA国の金融商品の購入が増加する事が予想されます。A国の金融商品を購入するにはA国の通貨を調達する必要がありますから、結果としてA国通貨の為替相場が強くなるとの予測につながります。

次に、ここから先はマーケットに対する予想を加えてみましょう。仮に今後、A国通貨の為替相場がさらに上昇すると考えた場合どうでしょうか?
まず、A国通貨建てでの資産運用はますます有利になりますから、海外の投資家はもちろん、A国内の投資家からもA国通貨建ての金融商品、たとえばA国国債の購入増加が見込まれるでしょう。そしてA国国債の価格が上昇すれば、同時にその利回りは低下する事になりますから、結果としてA国通貨の金利低下につながると考える事ができます。つまり、A国の利上げをきっかけとしてA国通貨の為替相場が強くなり、そこでさらなる為替相場の上昇を予想すれば、結果的にA国通貨の金利低下につながるという連想ゲームが考えられるという事です。

それでは次に、金利水準の異なる二国間、すなわち相対的に金利水準の高いA国と低いB国との間ではどうでしょうか。これも基本的には前述のA国の場合で考えた事と全く同じ内容が連想できます。
つまり先程の連想ゲームにおける海外投資家をB国に置き換えるだけです。B国の金利水準がA国よりも低水準になれば、B国の投資家はA国の金融商品に投資したくなるでしょう。そのためにはB国の通貨を売ってA国の通貨を買う事になるので、B国通貨の為替相場は相対的に弱くなる事になります。そして今後、B国通貨の為替相場がさらに下落すると予想した場合、B国通貨建てでの資産運用はますます不利になってしまいますから、B国の金融商品、例えばB国国債の購入意欲は低下します。するとB国国債価格の下落に伴い利回りは上昇し、これがB国通貨の金利上昇につながると考える事ができるという訳です。

世界にはブラジルやトルコ、メキシコ、南アフリカ共和国に代表される金利水準の高い新興国、米国や欧州、日本に代表される金利水準の低い国(成長力が乏しく資金需要が弱い、または信用力が高い故に金利水準が低いとも言い替えられます)、及び通貨に強い傾向が見られる国、弱い傾向が見られる国など様々な国が存在します。そのような中で、それぞれの国の金利と為替動向が影響を及ぼし合い、さらに多種多様な市場参加者の思惑が入り混じることで厚みのある金融市場が形成されるといえます。

今回の連想ゲームは金利と為替から想像できる基本的な一例に過ぎませんが、これに物価や景気動向、株価動向等の要素を加えることで、連想ゲームはますます複雑で面白いものになります。

金融市場で流れる色々なニュースを見聞きしながら、このような連想ゲームを考え出すと時間が過ぎるのも忘れてしまうくらいです。昨今は将来に向けた資産形成を目的として外貨(建て)投資の注目度が高まってきていますが、この外貨投資を行う上でもこのような連想ゲームはとても有効な手段の一つと考えられます。

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