ちょこっとコラム 証券投資に関する-

三京証券の『ちょこっとコラム』では、証券投資に関連する様々な情報や、雑学に至るまで、コラム形式で分かりやすく解説していきます。証券投資初心者の方にも今後の参考にして頂ければ、幸いです。

2015年1月15日

第3回『人気の投資信託を考える -その2 』

-ここでは投資信託のメリット、デメリットに分けて解説します-

投信のメリット

 1.少額からでも分散投資が出来る

 投資信託は合同運用を基本とし、多数の投資家から集めたお金をもとに複数の原資産(株式なら複数の銘柄)に投資しますので、投資家一人では資金的に十分な分散投資が出来ないケースに有効です。例えば株式でも債券でも複数の銘柄に分散投資する方法が有効とされていますが、単位株数ずつ買うにしても複数銘柄になれば個人投資家には相当額の負担になります。そこで少額からでも投資できる投資信託を使うメリットが発生します。

 2.再投資のメリット

 保有資産(株式や債券など)から支払われる配当や利金、及び運用途中での売買益などが自動的に再投資され、通常は投資家がその都度支払うべき税金が課税されずに再度運用に回るため複利効果が得られることになります。投資信託の運用過程で利益が出ても、分配が無ければその利益が再投資されますので複利運用の効果が出る訳です。
 ※もちろん、投信から配当が払い出された場合や売却益には課税されます。

 3.専門家(ファンドマネジャー)が運用に当たる

 専門知識が無くとも大雑把な判断で特定のカテゴリー(日本株式とか外国債券とか)さえ決めれば、その道の専門家(投信委託会社)が運用に当たりますので、株式投資などにおいて十分に勉強する余裕の無い投資家にとって自分自身で投資判断するリスクを軽減することが出来ます。

投信のデメリット

 1.コスト負担が大きい

 購入時に販売手数料がかかりますし(オンライン証券などでは相当低く、またはゼロでの購入が可能なものもある)、信託報酬他(運用報酬等が保有期間に応じて引かれる運用期間中の費用)がかかります。
 一般的には運用の簡単なもので1%前後、新興国市場への投資や毎月分配金があるなど、複雑になればなるほど高めとなり2%ほどの信託報酬が差し引かれる投信もあります。それ以外にも取引の過程で発生する費用、弁護士など専門家に支払う諸費用などが投資家負担となり差し引かれますので、仕組みの複雑な投信ほどコスト負担が大きくなり易いとご理解ください。

 2.希望する原資産に投資されるとは限らない

 資産配分や投資のタイミングなどで各投資家(投信購入者)の意見は反映されません。自分で決められるのは投信の購入及び売却等のタイミングだけです。

まだ他にもありますが上記メリット・デメリットの主だった点を検証します。

 1)まずメリットについては、一度買ってしまえば売ると判断するまで、これと言った手間が無いことです。自分で運用する訳では無いですから頻繁にチェックする必要も無く、毎月のレポートや基準価格をネットで確認したり、半期毎程度に届く報告書を読めば大凡の状態が分かります。
 少額でも投資出来ますので、投資の勉強に種類の違う投信を少しずつ買って研究するなども良いかと思います。
 税金についても特定口座のもとで源泉分離を選んでおけば管理会社(金融機関)が勝手に徴収して申告しておいてくれます。
 ※H27年度より申告分離への税制変更が予定されているため、還付請求などはご自身で行う必要があります。詳しくは金融機関窓口や最寄りの税務署にお尋ねください。

 2)デメリットとしては、例えば毎月分配を謳う投信の場合には、原資産から生まれる通常は年2回ほどの配当や利金を毎月分配型の商品に組み替える手間賃が余計な負担となりますし、配当(普通分配金)を受け取るたびに税金を払う訳ですから複利運用の効果はありません。つまり、余り投資効率が良いとは言えない商品になっています。
 ※注意すべきは、元本部分を削ってまで高めの分配(特別分配金と言う、非課税)をしつつ、それら全体を好配当とパンフレットで謳っている投信なども多いことです。これでは余程上手い運用をしてくれないことには元本は減り続けます。

 3)特定の資産だけに投資する投信(特定の国債や債券だけに投資する)の場合には、分散投資ではありませんから合同運用の意味が薄れますし、数十万円程度で投資できる資産であればわざわざ投信を使うことでコストが高くなります。
 また、運用自体が難しいものではありませんから高い信託報酬を払う意味も見出せないにもかかわらず、それなりの信託報酬が差し引かれるものもありますから、本当にその投信を利用する必要性があるのか否かを見極めることが肝心です。
 ※日本の個人では投資出来ない投資対象であれば止むを得ません。

 4)日本株に投資するのに外貨建てにしている類の投信にも違和感があります。
 多少なりとも金利が付く外貨建てにすることにより、運用状況とは別に幾らかの配当が得られるよう設計されている金融商品です。為替リスクを取る見返りとして配当が出るという「見栄え」を付加しているとも言えます。為替ヘッジ無しであれば円安時にメリットが得られるように設計されている商品ですが、設計が複雑になる分コスト増となっているはずです。
 これらの代替案としては、例えば実績のある日本株投信と外貨預金や外貨MMFを組み合わせて投資すれば、コスト負担を減らすことも可能な場合があります。

 5)ファンド・オブ・ファンズ
 読んで字のごとしで、購入した投信から改めて外部の複数のファンドに再投資するものですが、その時々のマーケット状況に応じて、債券ファンドなど安全性の高い資産を増やしたり減らしたり、投資するファンドカテゴリー毎に機動的にウエイト(投資比率)を変えたりなど、複数の外部ファンドを組み入れ対象とする投信です。
 海外の複雑なファンドや個人では買えないファンドを利用することが出来ますので考え方としては有り得ますが、まずは買った投信から信託報酬(概ね1.5%前後)が引かれた上に、その先の投資しているファンドからも運用報酬や管理費用などが差し引かれるケースもありますので、ものによっては出来上がりで相当のコスト負担となっている投信もありますので費用全体では幾らになるのかなど、十分に検証してください。
 再投資先のファンドによっては興味を引かれるものもありますが、ファンド・オブ・ファンズはコスト負担が大きくなり易いことに注意が必要です。

 ※銀行や証券会社が取り扱っている投信に限らず、この手のファンドを組み入れた保険商品なども売り出されています。様々な金融商品に投資するに際してコスト部分には十分に注意して頂ければと思います。

追加注意事項

 投資信託に限らず生命保険にしても何でも、見栄えを良くしようと(儲かりそうに見せようと)複雑な仕立てになっている金融商品が多数ありますが、複雑になればなるほどコストが嵩み易いことに注意しなければいけません。

 つまり、金融商品(投信など)ご購入の際に考えて頂きたいのは、
1)それと同様の運用をご自身の運用資産額の範囲で出来ないか?つまり投信を使わずに近しい原資産 の組み合わせで間に合わないか?
2)多少の勉強をすることでもっとコストの低い類似の運用商品を見つけられないか?
3)実際のコストは幾らかかるのか?
などをしっかりと研究することが大事です。

まとめ

 相当数の投資信託について、ちょっと勉強すれば個人でも似たような運用が出来るものもあります。もちろん、運用資金が毎月数万円しか無いとおっしゃる若い方には無理ですが、まずは数十万円程度を貯めて、勉強を兼ねてその金額の範囲で出来る投資から始めるなどが大事です。

ブラジル国債のご相談、資料請求 ブラジル国債がよくわかる資料請求